【みきさん】ワーホリに行こうと思ったきっかけ(第1話)

みきさん

有名企業で7年勤務後に、カナダにワーキングホリデーを経験。実際に、ワーキングホリデー中にカナダの飲食店でアルバイトをする。見た目は若く、持ち前の明るさから、同僚から慕われている。


【第1話】ワーホリに行こうと思ったきっかけ

私って子供の頃から、どっちかっていうと、面倒見がいい方。
中学や高校に入ってからは、頼りになる先輩として後輩から慕われたり、それに、そうそう、生徒会なんかの役員もやったわ。

大学に入ってからはサークルには適度に顔を出しながらも、しっかり単位は取って無事4年で卒業。
別に自慢するつもりじゃないけど、大学は世間でも結構名の通ったところだったから、就職活動をして幾つか内定をもらえたわ。そんな私が選んだ企業は、やっぱり世間でいうところの、大企業ってやつ。でも私にとってはそんなことよりも、ともかくバリバリ働けて、自分の能力を思いっきり発揮できるような職場であれば、よかったの。
いわゆる、キャリアウーマン志向っていうやつね。

‘「女だから」を言い訳にしない’
を、モットーに、入社してからは決して同僚男性と引けをとらず、むしろ彼等より一歩先行くぐらいに頑張った。これは自信を持って言える。
その甲斐あってか上司からの評価も良かったし、同期や後輩社員からも頼りにされて、持ち前の面倒見の良さでせっせと部署内皆の世話を焼きつつ自分の仕事もこなし、気が付いたら、あっという間に7年が経っていた。

みきさん
同僚たちは私がまだ20代に見えるって言ってくれてるし、自分としても新人時代と気持ちもやる気も全く変わってないつもりなんだけど、よく考えたら、入社7年目といえば、もうすっかり職場の中堅よね。

そして、最近ちょっと、気になり始めたことがある。
なんか、いつの間にかたくさんいる年下の男性社員の方が、上司から重要な仕事を任されてたり、出世も私よりずっとスムーズな気がするの。
あれ?気のせいよね。だって、うちの社風は完全に男女平等の扱いで、実力さえあれば性別関係なく仕事をやらせてくれるっていうのがウリだったはず。私も、だから、この会社を選んだわけ。
きっと気のせい・・・そう思って、じゃあ、他の女子社員はっていうと。
あれ?なんか、そういえば同期で入った子たちって、もう皆結婚退職しちゃってる。同期もそうだけど、せっかく育てた後輩も何人もいなくなっちゃってるなあ。

うん、別にいいんだけど。結婚を選ぶか、仕事を選ぶかって言われて、どっちを選ぶかは個人の自由だもん。いくら昔の日本社会に比べて今は共働きが増えてるって言っても、それって必ずしも結婚後も同じ職場で働き続けることじゃなくって、寿退職したあとで、近場で働きやすいところに再就職するほうが多いのよね。そういう現実も、この7年で知ったこと。

みきさん
でも私は、これまでずっと突っ走って来たし、これからだって男性と肩を並べて、そうやって行きたい。だから、お父さんやお母さんには悪いけど、結婚とかは、もうしなくていいかなって、思ってる。
だから、そういう意味で、私は男性と全く同等のはずなんだけど・・・あれ、でも、なんで?どうして他の男性社員と私とは、なんとなく扱いが違うの?

そりゃあ確かに上司も男性だし、仕事が引けたら他の男性社員と気軽に飲みに行ったりして、その雰囲気で職場でもいかにもな男同士のやりとり(男ばっかの部活みたいな)とか、やけに砕けた話題(ワイ談とかw)しちゃってる。それに比べると、女性の私の場合、アフターファイブに食事やお酒に誘ったりって、かなりしずらいみたい。まあ、わからないでもないけど。
ふーん。だからなのね。他の男性社員たちと私じゃ、そこが違うっていうわけ。
それでも、いいんだ、私。仕事さえきちんとやらせてもらえれば。

・・・なのに。

さすがに、さすがに。今回の大きなプロジェクトを、私より何年も後輩の男性社員が担されたって聞いたとき、私の何かが、ブチ切れた。

みきさん
なんなのよ、これは!
今まで、女性も実力があればいくらでもチャンスを与えて仕事をしてもらうよ、なんて言ってたのは、何だったのよ!
結局私って、他の男性社員を育てるための、面倒見役だったってこと?
悔しくて、悔しくて、家に帰ってからずっと涙が止まらなかった。

そんなとき、ふと、以前なんとなく見たドキュメンタリーだったかで、ヨーロッパや北米なんかの女性は、結婚してからも仕事をするが当たり前で、それにビジネスシーンで、男性女性がまったく同じスタンスでディスカッションする場面が映ってたのを思い出した。
いいなあ。だったら仕事を取るか家庭を取るかなんて迷ったり、そのせいで女性がどんどん職場からいなくなっちゃうこともないし。

私、外国に生まれればよかった・・・。
いや、せめて外資系の会社を選んでいれば・・・。
就活時に外資系企業からの募集もあったけど、必須条件の海外研修や、上司や本社メンバーが外国人社員なこともあって、当時はあらためて英会話を勉強するのも面倒だったし、日本企業で充分キャリアが積めるって信じていたから、全く眼中になかったけど。
・・・これから転職なんて、もう遅いよね。
っていうか、私、大学卒業してから、全然英語なんて使ってないし。
あ~あ。せめて英語がもっと上手だったら、これからさっさと外資系だろうと、なんだったら外国の企業にだって、転職したい・・・・。

みきさん
ん?ちょっと待て。
そうだ、この前友達が話していたワーキングホリデー。
英語を勉強しながら、外国で働けるって言っていたはず。この手があった!

いきなり企業でなくたって、店員でもウエイトレスでも何でもいい。
ううん、むしろその方が、無理なく自然に現地に馴染めていいかも知れない。
それにスムーズにいけば、そのまま外国でちゃんとしたところに就職することもできるかも。

あ、でも、ワーキングホリデーって確か年齢制限あったよね。
と思って、ネットで調べてみたら、今ならカナダとか、まだぎりぎりオッケー!

そうだ、これしかない。今しかない。

次の日、私は始業時間が始まるやいなや、上司の机にまっすぐ歩み寄ると「相談があるのですが、お時間をいただけますか。」と言い、カナダにワーキングホリデーに行きたい旨を伝えた。そして、後日退職願を提出し、一幕を閉じることに。

【第2話】ワーホリを決意するも色んな壁にぶち当たる現状と何から始める?(準備編)

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【第2話】何から準備を始める?

【第3話】ワーホリ体験記(1)

【第4話】ワーホリ体験記(2)

【最終話】帰国後、現在の就職まで

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