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【第1話】カナダ短期留学に行くことを決めた理由

父親はエンジニアで、俺が大学に入学する頃、院生だった兄弟は制作したゲームを見せてくれた。家にもFlash開発の本があったり、システム系の本が本棚に置いてあったりして、高校時代からシステムっていうものに興味があった。高校時代は物理と数学が得意で、大学は情報学科に進学。

　大学ではRubyやJavaの授業を通して、プログラミングの勉強をしたけれど、はじめのうちは、俺もつまづいた。アルゴリズムのトレースの練習を地道にしたりして、参考書のソースを理解する努力をしながら、授業の課題をこなしていった。もちろん授業の落伍者もいた。

けれど、それはあくまで独学の範囲内。実際の本質について探求できる分野は人工知能の分野なのかもしれないとなんとなく思うようになった。兄弟に人工知能の分野について聞いてみると、「それってSFの世界なんじゃないの？お前勉強好きなんだから、他に大学でやりたいことをやっておいたほうが良いよ。」と曖昧な回答。大学３年になり、院に進学しようか就職しようか迷ったけれど、俺には研究の先に答えがあるような気がしない。就職しようと思う。
そう思って親に打診し、大学の夏休みにカナダへ1カ月間の語学留学に行くことに決めた。

【第2話】何から準備を始める？