【MultiCulture】あの土地の先住民たち2

エスキモー(Eskimo

エスキモー、北極圏のシベリア極東部、アラスカ、カナダ北部、グリーンランドに至るのツンドラ地帯に住み先住民族のグループです。エスキモーは単一の民族ではなく、大きくはアラスカ北部以東に住むイヌイット(Inuit)系民族とアラスカ中部以西のユピク(Yupik)系民族に分けられます。なお、グリーンランドに住むのは学術的にはイヌイットでありますが、現地ではカラーリットと呼ばれています。総人口は約9万のうちに、グリーンランドの住民が一番多く、約4万1000人います。アラスカには3万2000くらいいて、カナダには1万2000ぐらいしかしなかったです。ちなみに、シベリアに住んでいるのが1200人前後で、一番少ないのです。
上記の通り、エスキモーは一般的には寒い地帯に住んでします。彼らは雪や氷で造ったイグリー(igloo)などの中に住んで、魚や海獣などを捕って生活しています。エスキモーは昔定住の習慣がなく、ほとんど移動生活を送ってきました。現在に至っても、定住せずに移動生活を続けている人もいます。ちなみに、イグルーは移動する時に使うものですでの、定住のための住居ではありません。近年では、定住して都市部に住む人がだんだん増えてきまして、エスキモーの移動生活は過去のものになりつつあります。
伝統的なエスキモーでは、食生活は狩猟によって得た生肉が中心でした。獲物は漁を中心とするエスキモーはアザラシ、鯨など、また陸での猟をするエス期もはカリブー(トナカイ)(tunakkay)(英:Rangifer taradus)などです。生肉の他、ツンドラの原野に自生するコケモモ(Vaccinium vitisidaea)の実などを食するのです。ただし、気候的にも農業が不適なので、穀類を食べることはなかったです。旧石器時代を古くからの食文化ともいえます。アメリカのエスキモーについては現在アメリカの食文化が流入しており、伝統的な食文化が失われつつあります。この結果、伝統的な食事(生肉)や料理法(加熱をあまりしない)から得られていたビタミン類などの栄養成分ガ不足してしまうなどの問題が起きています。グリーンランドのエスキモーには海鳥の発酵物キビヤック(kiviak)を食べる習慣があります。乳酸菌による発酵で微量なビタミンCが生成されます。極寒の土地であり酒を含む発酵食品はエスキモーには存在しないというかつて存在した定説は間違っていることが明らかになっています。シロクマやハスキー犬など極地に住む動物の肝臓には、温暖な地域な動物と比べると非常に多くのビタミンAが含まれています。一般的に人間がそれを食べると、ビタミンA過剰症を引き起こし、最悪の場合は死亡することもありそうです。一方、極地での食生活に順応しているイヌイットの体には高濃度のビタミンAを代謝する能力があります。
元々エスキモーは近代的で規模の大きいな醸造の技術をもっていなかったため、彼らには因習に耽る習慣がなかったです。しかし、白人がお酒と引き換えに高価な毛皮を安価に交換するという目的のためにエスキモーに醸造した強いお酒の味を覚えさせると、白人たちが持ち込んだお酒を飲みすぎてトラブルを起こすものがアルコール依存症になるものが大勢出ました。その対策としてカナでは、イヌイット(エスキモー)の住むいくつの町ではアルコール類を購入するのにポイント制度を導入しています。成人は一か月の間に30ポイント分のアルコール購入券を受け取って、お酒を買う時には店に行って、ポイントとお金とともに渡さないと買うことができません。この制度の導入によって過度の飲酒によりトラブルを起こすものがかなり減ったと言われます。なお、このポイントは、ビール一缶1ポイント、ワイン1本5ポイント、ウィスキー1本10ポイント、など、アルコール度数に合わせて増える仕組みになっています。
現在のエスキモーはほぼ全員がクリスチャンです。伝統的エスキモーはシャンマニズム(Shamanism)を信仰していましたが、1920年代から1930年代に改宗が進みました。改宗が進んだ原因として、キリスト宣教師がシャンマンによる医術のでたらめを暴露し、西洋医学で病人を治療することによって、民衆の信望を集めたという説と、当時賭しては特段の理由があったわけではなく、キリスト教が単なるファッションとして受け入れられたという説もあります。
また、かつては丹生修が不安定で極めて限られた食料によって極限的生活を送っていたことから、生産労働に従事できない老人や病人は遺棄することが一般的に行われていて、エスキモーは厳しい気候や寒冷地に居住しており、過去においては常に食料不足の状態でした。そのため少ない食料を生産再生人口にのみ振り分け、高齢者を捨てるようになったのです。ただし、高齢者は強制的に遺棄されるのでなく、年齢そして自分の意思によって家族から離れて一人で死への旅についたのです。現在は人権上及び道義上の問題からこの習慣を禁じられています。

イロコイ連邦(Iroquois

イロコイ連邦、イロコイ族やイロコイ人と呼ばれるときもあります。北アメリカニューヨーク州北部のオンタリオ湖岸とカナダにまたがって保留地を領有するインディアン部族の連盟です。6つのインディアン部族によって国家集団になっていて、今日はミックス・ネイションズという別名もあります。イロコイという名称はワイアンドット族が「イリアコイ(黒い蛇)」と呼んだ通称に、フランス入植者が「ois」と語尾に付け、「イロコワ(Iroquois)」と呼んだのが由来です。彼ら自身は「オングワノシオンニ(我ら長い小屋に住む者)」と自称します。
イロコイ連邦に所属する国家は母系社会であり、クラン・マザーをはじめとする女性たちが合議し、連邦を運営する首長たちを推挙・解任します。首長は連邦全体で50名で構成され、モホーク9名、オナイダ9名、オノンダーガ14名、カユーガ10名、セネカ8名と決まっています。首長にはそれぞれに称号があり、次代の首長へと継承されます。その中にはワンパムの保管など特別な役名をも称号もあります。
首長は年に一度オノンダーガ領内にある「中央の炎」と呼ばれる場所に集まり、連邦全体に関わる問題を討議しました。連邦のうち、モホーク・オノンダーガ・セネカは「年上の兄弟」、カユーガ・オナイダは「年下の兄弟」と呼ばれるグループに分けられます。ある議題を論議する場合、まず、年下の兄弟の間で論議し、その年上の兄弟たちは傍聴します。次は年上の兄弟の間で論議し、年下の兄弟で出た結論と同じ結論になればそれは可決となります。もし結論が異なった場合、議論は振り出しに戻ります。全体が納得するまで議論をします。結論が出るまで一年以上かかることも珍しくないです。
イロコイ連邦は女が農耕を行い、男は戦士を務める軍事国家でした。彼らは周辺のインディアン部族に戦いを挑み、敵部族の捕虜に対して両側から棒で殴られ中を走らせるガントレットの儀式(Running the gauntlet)で試し、これに耐えた戦士を新しい血、公式な部族員として迎えました。イロコイの戦士の苛烈さは他の部族のみならず白人入植者を震え上がらせました。彼らは敵部族に拷問を行う風習も持っていました。また、彼らは敵部族を征服し傘下とすると、安全保障条約を結び、その部族に代わって他の部族と戦うことにしました。このような戦士の姿からイロコイ連邦の部族に「蛇」をイメージするインディアン部族は多かったです。
彼らはロングハウスという数家族が同居する住居を伝統住居とし、トウモロコシや豆、かぼしゃを栽培します。一日に一度、朝と昼の中間の時間に正餐を捕り、野禽のロースト、魚介類、サラダやベイクドパンプキン、ベイクドスクワッシュ、ヘーゼルナッツのケーキなどを食します。これはニューイングランドの古典的な料理であるクラムチャウダー―、ボストン・ブラウン・ブレッド、クランベリー。プディングなどの原型になりました。


北アメリカの先住民は氷河時代の最終氷期、今から約2万5000年前アジアからベーリング海(当時はまだ陸地)を通ってきたという説があります。長い長い間でこの土地で住み、生息しているこの人達は大きくカナダとアメリカの歴史に関わってきました。ヨーロッパ人がこの大陸を発見し征服する歴史は先住民との戦い、そして友好になる歴史にもあります。植民地時代から今に至って、先住民と世界の他のところの人たちの間にも沢山ありましたが、現在では白人や黒人、そしてアジアの人との混血も進んでいると言われています。これから歴史を読むときに、きっとどこかでまた、ここでみたことのある名前が出るのでしょう。

カナダ文明博物館Canadian Museum of Civilization
住所:Canadian Museum of History, 100 Laurier Street, Gatineau, Quebec K1A 0M8
公式サイト:http://www.historymuseum.ca/

UBC人類学博物館UBC Museum of Anthropology
住所:Museum of Anthropology at the University of British Columbia, 6393 N.W. Marine Drive, Vancouver, B.C. V6T 1Z2
公式サイト:http://moa.ubc.ca/

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